KEE AVR JTAGICE mkIIとEVK1101の接続

KEE AVR JTAGICE mkII(以下JTAGICE)に添付されてきたCDの中身は

  • AVR Studio
  • Firmware file
  • Quick user guide(PDF)
  • readme.txt

のみ。しかもガイドが8bit AVR向けのみ。ファームウェア拡張子が.datですが、C:\Program Files\Atmel以下を検索しても.datというファイルはありません。readme.txtを見ても「AVRstudio 4」と書いてあるが「AVR32 Studio」とは書かれていない。AVR32 Studioはサポートしていないのか?よくよく製品ページを見ると、対象IDEが「AVR32 Studio」ではなくて「IAR for AVR32 2.21」になっていた。うーん。
とりあえず、インストールしたAVR32 Studio 2.2を起動し、右側一覧の中にある「JTAGICE mkII」のUser guideを読んでみる。
JTAGICEの動作確認のための有益な情報は無く、「TargetによるデバッグならAVR32 Studio User Guideを見てね」ということなのでそちらを読んでいく。
AVR32 Studioでは、シミュレータ、エミュレータやICEをTargetと呼ぶらしい。
Targetはメニュー「Window」→「Show View」→「AVR32 Targets」で一覧表示される(インストールして初回起動時に出てくる案内画面(なんていうのかな?)は消しておいてください)。
たぶん最初は「AVR32 Simurator」のみが表示されているはずです。
以下の手順でJTAGICEとEVK1101を接続、電源を入れていきます。

  1. JTAGICEをUSBケーブルでパソコンに接続。
  2. 初回はWindowsデバイスドライバ選択画面が出ますが、ドライバはインストール済みなので自動検索(Windows updateに接続しない)でOKです。
  3. 確認:JTAGICEのLEDは左から緑→消灯、赤→点灯、青→点滅。
  4. JTAGICEのケーブル(10Pinメス)をEVK1101の「JTAG」に接続。明記されていませんが、このケーブルは黒い線が1番です(私は最初間違えました(怒))。
  5. EVK1101の電源選択スイッチをEXT(外部電源)にして、9V ACアダプタを接続して電源を入れます(今回はUSBケーブルを接続しません)。
  6. 確認:JTAGICEのLEDは左から緑→点灯、赤→点灯、青→点滅(ちなみに間違えていると赤のみ点灯、緑&青→消灯になります)。
  7. この時点でAVR32 StudioのAVR32 Targetsの一覧に「JTAGICE mkII」が追加されているはずです。表示されないときは、AVR32 Targetsでマウス右クリックから「Scan Targets」してみてください。アイコン右上に一方通行のようなマークが付いていますが、現在通信していないことを表すだけで、エラーではないようです。
  8. AVR32 Targetsに追加された「JTAGICE mkII」を右クリック、コンテキスト・メニューから「Read MCU Info」を選択。JTAGICEと通信、EVK1101搭載CPU情報を読み出してきて表示します(このとき上記の一方通行マークが消えます)。

以下、読み出したCPU情報です。

Device information:
Device Name UC3B0256
Device Revision F
JTAG ID 0x51ee403f
SRAM size 32 kB
Flash size 256 kB
Processor configuration:
CPU Revision 3
Architecture Type 0 (AVR32A)
Architecture Revision 1
Memory Management Unit Type 3 (Memory Protection Unit)
Number of Entries in the IMMU 1
Number of Entries in the DMMU 9
Floating Point Unit No
Java Extension No
Performance Counters No
OnChip Debug Yes
SIMD Instructions No
DSP Instructions Yes
Memory R-M-W Instructions Yes
Number of Sets in the Instruction Cache 1
Instruction Cache Line Size 1 bytes
Instruction Cache Associativity Direct Mapping
Number of Sets in the Data Cache 1
Data Cache Line Size 1 bytes
Data Cache Associativity Direct Mapping

これでJTAGICEがEVK1101とJTAG接続できていることが確認できました。
次は本当にJTAGICEでデバッグできるか確認する予定です。始めに書いたようにAVR32 Studioで使えるのかとっても不安。