AVR32 StudioでFlushROM書き込みロックが解除されない

AVR32 StudioでEVK1101とKEE AVR JTAGICE mkII(以下JTAGICE)の組み合わせデバッグが出来るか確認中。
アプリケーションをAVR32 StudioからJTAGICE経由でEVK1101へ書き込もうとすると、「LOCKE error」が発生してFlushROM領域(0x80000000)への書き込みに失敗する。

Warning: Flash page or region at 0x80000000 could not be erased (LOCKE set).
Program may be corrupted.
Programming 13696 bytes in 4 segments.
Warning: Flash page or region at 0x80000000 could not be programmed (LOCKE set).
Program may be corrupted.

fuseでロックされていることは容易に想像できたので、Read fusesでfuseの内容を読み出してみると、やはりLock bit maskが0xffffになっている。
このLock bit maskを0クリアしてやれば、プロテクトが効かず、FlushROMへ書き込めるはずだが、手作業でマスクを戻す必要がある(保護しないなら戻さなくてもいいのだろうけど)。
通常、開発環境が自動的にプログラム前後でロック解除/設定してくれるはずなので、その機能を探すと、Program targetダイアログにオプションUnlock and erase flash before programmingがあった(見落としていた)。
喜び勇んで再度書き込んでみたが、結果は変わらず、エラーが発生する。
開発環境としてFlushROM先頭領域を強制保護しているのか、それともAVR32のFlushROM保護機能が働いているのか?
AVR32をまだよく理解していないが、回り道して勉強するのも面倒だと思ってGoogleで検索したところ、同様な事例について質問(3rd Questionのところ)があり、その回答では「chip eraseすればいいよ」とのこと。
いちおう念のためFlushROMの内容をバックアップしてからチップ消去する。

  • AVR32 targetの一覧からJTAGICEを選択、右クリックから「Read...」を選ぶ。
  • AVR32UC3B0256のFlushROMは開始アドレス0x80000000、容量256kBなので、File path、File formatは任意、Offsetは0x80000000、Lengthは0x40000としてOKボタンを押す。
  • Consoleに「Reading 262144 bytes from 0x80000000.」と表示されれば成功。

次にチップ消去(chip erase)。

  • AVR32 targetの一覧からJTAGICEを選択、右クリックから「Chip Erase」を選ぶ(いきなり消去が始まる。誤って選択したら消去されるなんて...)。
  • Consoleに「JTAG chip erase performed.」と表示されれば成功。

さて、目的のアプリケーションをプログラムしてみる。

Programming 13696 bytes in 4 segments.

成功した。